ブランディングメール BRANDING MAIL
ブランディングメール 2023年3月
- 1日 4183 【成功体験を捨てる】
- 今日から3月、三寒四温を繰り返し、季節は春に向かっています。季節だけでなく、時代も猛烈なスピードで動いています。その変化に適応できていますか。成功体験が変化適応の妨げになっている企業が少なくありません。今月のテーマは「成功体験を捨てる」です。
- 2日 4184 【なぜ成功体験が妨げになるのか】
- 個人も企業も同様ですが、現在の地位を築く過程で生まれたのが「成功体験」です。成功体験がなければ現在はありません。それにしがみつくことがなぜ悪いのでしょうか。成功体験は過去のそのときどきのニーズに的確に答えたものだからです。
- 3日 4185 【あることが邪魔になる】
- 成功体験は一定不変でいつまでも通用するわけではありません。常に変化する社会や市場のニーズに合っているという保証もありません。いまのニーズに合っていなければ無用の長物です。ミッションも同様です。ミッションも常に進化させなければなりません。
- 4日 4186 【売れ続ける商品はない】
- 成功体験が誰も踏み込めない聖域になっていることがあります。とくに創業者が築き上げたヒット商品の成功体験は聖域化されがちです。しかし、売れ続ける商品などありません。過去の成功体験を維持するために、経営資源を注ぎ込むのは衰退への道です。
- 5日 4187 【最大のリスク】
- 成功体験が強ければ強いほど、「いつかまた」と思う気持ちを抑えることができません。「あの頃はこの方法が……」といっていること自体に問題があるのです。問われているのは「いま」です。変化のスピードが速い時代は、過去を引きずっていることが最大のリスクです。
- 6日 4188 【問われているのはいまの取り組み】
- 顧客の声に真剣に耳を傾け、市場を冷静に見極めましょう。問われているのは過去ではなくいまです。限られた経営資源をどこに投入するのか、この判断を誤れば命取りです。過去にうまくいったものでも、いまは通用しなければ捨てるしかありません。
- 7日 4189 【心理的な面が邪魔をする】
- 成功体験を捨てようとしたときに、邪魔するのは根拠のないプライドや精神論です。物理的なものよりも心理的なものが阻害するのです。残念ながら、捨てざるを得ないのは、いまでは通用しない成功体験に頼り切っている人です。その多くは口だけの評論家です。
- 8日 4190 【捨てる勇気を持つ】
- 長年の習慣だから、創業以来の伝統だから……そんなことに縛られているから成功体験が捨てられないのです。とくにトップが縛られていると衰退の一途をたどります。成功体験を捨てる勇気を持ちましょう。捨てる勇気がなければ、勇気を持っている人に変わるべきです。
- 9日 4191 【外圧を活用する】
- 動きのない水は淀みます。反面、流れのある水は淀みません。組織も同じです。動きのない組織は腐っていきます。内圧だけでは、成功体験を捨てにくいのです。新たな水流を引き寄せるには、外部の人材の力、つまり外圧を活用することです。
- 10日 4192 【新たな収益につながるもの】
- 成功体験を捨てられないのは、新たな事業展開に迷いがあるからです。大事なのは失速しないこと。いまの利益を確保しながら、次の利益の基盤を作ることです。一つの収益に頼らずに、いまは小さくても数年後に大きな収益につながるものを考えましょう。
- 11日 4193 【経営資源には限界がある】
- 経営資源の棚卸しをしましょう。自社の「ヒト、モノ、カネ、時間」を洗い出し、それがどこに投資されているかを見定めるのです。中小企業の経営資源には限りがあります。過去に良かったとしても、いまは業績に貢献しない分野への投資は要注意です。
- 12日 4194 【筋肉質の経営に変える】
- かつては強かったかもしれないが、いまでは弱くなっているものを捨てましょう。それが捨てられないことで、経営に贅肉がつき、動きが緩慢となっています。筋肉質の経営に変えるには、経営資源を自社の強みを活かせる分野に集中的に投入することです。
- 13日 4195 【コップの水を捨てる】
- 水がいっぱいに入ったコップがあります。新たな水を入れようとすると、水がこぼれて周りは濡れます。新たな水を入れるには、コップの水を捨てることです。捨てられなければ、次第に水は腐っていきます。成功体験も同様です。捨てなければ、組織は腐っていきます。
- 14日 4196 【顧客の満足への貢献】
- 成功体験を捨てる判断基準は、顧客の満足に貢献できているかどうかです。顧客が求めているものに合わなければゴミ箱行きです。業績が落ちているのは、顧客が変わったのではなく、顧客に合わせられていないからです。顧客のせいにしていると捨てられません。
- 15日 4197 【顧客も成功体験です】
- 顧客の存在も成功体験になっていることがあります。一部の顧客に頼り切っていると、経営は先細りになります。場合によっては、顧客という成功体験も捨てなければなりません。自社が持っている価値を支持してくれるのは誰なのか?この問いかけから始めましょう。
- 16日 4198 【最新に触れることがない】
- 過去の成功体験にしがみつく人は、最新の知識や方法に触れる機会が少ないか、それを拒絶している人です。後者はどうにもなりませんが、前者は自ら求めればいくらでも手に入ります。最新に触れることで、過去の成功体験をアップデイトすることができます。
- 17日 4199 【小さなプライドを守る】
- 過去の成功体験にしがみつく人は、自分の小さなプライドを守ろうとします。創業者に多いのですが、新しいアイディアが提示されると、自分が否定されているように受け止めがちです。責任は自分が取るつもりで、権限を委譲し、思い切って任せなければ、人は育ちません。
- 18日 4200 【誰かに聞くことをしない】
- 過去の成功体験にしがみつく人は、知らないことやわからないことがあっても、誰かに聞くことをしません。他人の意見にも耳を傾けません。このタイプの人が上にいると部下は苦労します。なぜならば、自分の成功体験以外のことを排除しようとするからです。
- 19日 4201 【過去の自慢話は口にしない】
- 過去の成功体験にしがみつく人は、自慢話をします。過去の成功体験はあくまでも過去のこと。当時といまでは状況が異なっていることを、わかっているつもりでもわかっていないのです。仕事における過去の自慢話は一切口にしないようにしましょう。
- 20日 4202 【成長を諦める】
- 過去の成功体験にしがみつく人は、成長を諦めた人です。「もう歳だから」「これ以上はしんどいから」……こういって劣化しつつある過去の成功体験にしがみつきます。しかし、成長に年齢は関係ありません。しんどいと決めているのは環境ではなく自分です。現状維持は後退ですよ。
- 21日 4203 【成功体験の要素の抽出】
- 「成功体験を捨てる」は、すべて忘れろということではありません。成功体験に縛られ、それにしがみつくことが問題なのです。過去の成功体験の要素を抽出し、いまに合わせて変換してみましょう。過去の方法が使える場面と、修正すれば使える場面の見極めも大事です。
- 22日 4204 【成功した理由を分析する】
- 過去の成功体験を上手く活かすことを考えましょう。成功した理由を正しく把握し、結果だけでなく、背景やプロセスも分析します。活かせる要素、修正すれば活かせる要素、活かせない要素を見極めましょう。活かせない要素は勇気を持って捨てるしかありません。
- 23日 4205 【少しずつ捨てる】
- 成功体験を捨てるといっても、全部捨てるのは簡単ではありません。一気にやると精神的にまいってしまいます。成功体験は少しずつ捨てていけばいいのです。少しずつ捨てて、新しい成功体験を作り出していきましょう。「捨てる」「取り入れる」「作り直す」……この繰り返しです。
- 24日 4206 【話すのをやめる】
- 「昔、こんな大きな取引を決めた」「昔、これで業績を伸ばした」……こんな自慢話を語る人がいます。周りは黙って聞いていますが、条件が変わったいまでは通用しないと思っています。何度も繰り返されると人は離れていきます。意識的に過去の成功体験を語るのをやめましょう。
- 25日 4207 【そのときに必要とされていること】
- 「時の利」という言葉がありますが、常に「そのときに必要とされていること」が有利という意味です。時代に合ったサービスでなければ支持されません。小さな存在でも時代を味方につけることで、過去の成功体験にしがみつく企業を一気に追い抜くことができます。
- 26日 4208 【成功は最低の教師】
- ビル・ゲイツの言葉です。「 Success is a lousy teacher. It seduces smart people into thinking they can’t lose.:成功は最低の教師だ。優秀な人間をたぶらかして、失敗などありえないと思い込ませてしまう」……まさにその通り、成功できるはずという思い込みが一番怖いのです。
- 27日 4209 【成功体験との付き合い方】
- 成功体験は自信につながり、前進するためのエネルギーになります。問われているのは、成功体験との付き合い方です。それ次第で良い方にも悪い方にも 転がります。進化し続けるためには、自動思考は禁物、過去の成功体験を常に疑ってかかる柔軟性が必要です。
- 28日 4210 【成功体験の書き換え】
- 成功体験を捨てようとしても簡単にはできません。大事なのは、捨てるのではなく、しがみつかないことです。そのためには成功体験の書き換えが必要です。新しく学び直すこと、失敗しても行動をし続けること、それの繰り返しを通じて、いまの成功体験が生まれます。
- 29日 4211 【過去の成功体験は美化されやすい】
- 過去の成功体験を忘れられずに、しがみついてしまうのは、成功したことは美化されやすいからです。実際よりも美化されて脳に残るため、過去に執着してしまいます。事実は何か、事実よりも美化されていないか……客観的で冷静な判断が必要です。
- 30日 4212 【失敗体験は捨てない】
- 過去の成功体験は捨てた方が良いのですが、過去の「失敗体験」は捨てないことです。「あの方法だったからこういう結果になった」「あれを選んだからつまずいた」など、失敗には再現性があり、コントロールできます。失敗を避け、失敗から成功のヒントを見つけ出しましょう。
- 31日 4213 【水に石を投げる】
- マザーテレサの言葉です。「私ひとりでは世界を変えることはできません。しかし、水に石を投げることで、多くの波紋を作り出すことはできるのです」。過去の成功体験にしがみつくのではなく、新しい学びのスピードを上げ、小さなチャレンジを繰り返しましょう。