ブランディング事例 -株式会社 コダマ- | 株式会社クエストリー | 小さくても光り輝くブランドになる 

CASE 04 ミッション確立プロジェクト

小さいからこそできる本物づくり

株式会社 コダマ(山梨県甲府市)
代表取締役会長 小玉実さん

ジュエリーの製造・卸

コダマホームページ

http://www.kodama-collection.jp/

「小さいからこそできる本物づくり」は私たちの在り方です

山梨県は水晶が産出されたことから、研磨・加工技術が発展し、日本を代表するジュエリーの産地として古くから栄えてきました。現在も専門職人がジュエリーをつくり続け、国内のジュエリー生産量日本一を誇ります。

株式会社コダマは、1985年に私が立ち上げたジュエリー製造のメーカーです。創業当初はOEMが主体でしたが、2000年頃からオリジナルブランドの開発と販売に取り組み始めました。クエストリーさんとの出会いもその頃です。

OEMから脱却を目指して、「見た人が感動するようなジュエリーをつくりたい」という強い思いが私にはありました。発注側からの価格の引き下げのために、手を抜かざるを得ない仕事になっていくことに納得できなかったのです。

常に大切にしているのは「人と人とのつながり」

現在は自社工房「Works K」の職人3名と外部の専属職人たちの手によって、オリジナルブランド「K-dion (ケーディオン)」と「Las.sel(ラッセル)」を製造し、国内のみならず海外でも卸販売をしています。

自社工房は技術継承の場としての役割も担っています。職人のうち1名は、宝石美術学校で学びながらインターンとして入ってきた元研修生です。卒業後の進路に私どもを選んでくれ、双方にとって有意義な雇用に結びつきました。

ジュエリー業界は小さな会社でも大企業と同じ土俵に立てると考えています。独自の商品をつくり続け、全国の百貨店や海外企業で取り扱ってもらう機会を切り拓いてきましたが、大切にしているのは人と人とのつながりです。

ミッションを確立するプロジェクトを立ち上げる

ドバイのラグジュアリーホテル内の宝飾店での取り扱いも、人とのつながりが引き寄せた商機です。パキスタン人のパートナーは、私どもの商品から伝わる誠実なモノづくりを高く評価し、ビジネスを後押ししてくれました。

日本では年商や社員数が判断材料になりがちですが、海外では企業が生み出す商品そのものの価値が評価の基準です。そんな思いを形にしたくて、2013年にクエストリーさんにミッションを確立するプロジェクトをお願いしました。

プロジェクトから生まれたポリシーは「関わるすべての人の豊かさを追求する」、コンセプトは「小さいからこそできる本物づくり」でした。小さな会社でも、自分たちが好きで、誰かの役に立つ市場を深掘りすれば強くなれます。

時流に適応しながらも、企業の在り方は変えない

根底に流れる理念を共有しながら、いまは新たな市場の開拓に乗り出しています。誠実なモノづくりは揺るがせることなく、価格を抑えた日常使いの新ブランド「nokim(ノキム)」を立ち上げ、ECサイトで販売を開始しました。

コンセプトは「自分にとっていいものを身につけること」。年齢も性別も関係なく、どんな自分でいたいか。ライフスタイルに溶け込み、気持ちも高めてくれるジュエリーの提案です。サイトには独自の世界観を表現しました。

近いうちに私から次の代へと事業が継承されます。不易流行という言葉がありますが、その意味は時流にしっかりと適応しながらも、企業の在り方は変えないことです。先ほどの当社のポリシーとコンセプトはまさに後者です。